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一角獣は夜に啼く

ただの日記です。

思ってることとか考えたこととか適当に書きます。 まじめな話は 「ひだまりソケットは壊れない」 に書いています。

その世界は彼の望まぬまま作られた

薄暗い部屋の中に立っていた。 視界はできの悪いエフェクトがかかったように淀んでいて、ゲームか何かの仮想世界の中であることがやけにはっきりと実感できる。 元々は病院か研究室で清潔感のあった場所のようだったが、ガラスは割れ壁は崩れ、様々な物が散乱している様子はもはやただの廃墟だった。

12 月 24 日の深夜であることがなぜかわかる。 それは仮想世界の時刻なのか、仮想世界が作られた時刻なのか、それとも他の何かなのかはわからなかったが、ともかくその時刻であることがわかっていた。 おそらくは実世界の時刻なのであろう。 納期間近で開発者が焦っている様子が思い起こされた。 ふと、開発者が残した隠し日記のようなものがどこかにあるのではないか、と思い、存在するかどうかもわからない隠し日記を探し始めることにする。

壊れた戸棚の中、床に散乱したノート、壁にかかっていた液晶端末、そういったところを探していって、果たしてそれは見つけられた。

『なんだよなんだよなんなんだよ。 別に死体とか怖くねーよ。 でもなんであんな場所に置かれてるんだよ。 しかも重ねて。 おかしいだろ。 死体が廊下に置かれてるとかおかしいだろなんでだよ。 ホラー映画じゃねーんだぞ。 怖がらせるなら他に方法があるだろ。 なんでなんでナンデなンで――』

日記の中身はこのような内容で、その調子がずっと続いていた。 きっと開発者の人は疲れてたんだろうな、と思ってそっと日記を閉じた。