読んだ : 嫌われる勇気 ―― 自己啓発の源流 「アドラー」 の教え / 岸見 一郎、古賀 史健 著
現在放送中のドラマ 『嫌われる勇気』 の原案の書籍を読んだ。
- 作者: 岸見一郎,古賀史健
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/12/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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先にドラマの 1 話を見たのだけど、内容があまりにひどくて 「アドラー心理学のことは全然知らないけど、さすがにこのドラマはアドラー心理学の解釈を間違ってるやろ」 と思ったのが本を読むことになったきっかけ。 ちなみに実際にドラマのアドラー心理学の解釈はひどいみたいで、日本アドラー心理学会が TV 局に抗議を送っていた。
内容
本書は、全体を通してアドラー心理学に詳しい哲学者と人生に悩む青年の対話文となっている。
内容的には 「まあまあそうやなぁ」 という感じのことが書かれていた。
- 人の性格や気質を、アドラー心理学では 「ライフスタイル」 と呼ぶ。 ライフスタイルは人が自ら選び取ったもの。
- アドラー心理学は勇気の心理学。 自らを変える勇気。
- アドラー心理学における人間の行動面と心理面のあり方についての目標。
- 行動面 : 「自立すること」 と 「社会と調和して暮らせること」
- 心理面 : 「わたしには能力があるという意識」 と 「人々はわたしの仲間であるという意識」
- 他者からの承認を求め、他者からの評価ばかりを気にしていると、最終的には他者の人生を生きることになる。
- 課題の分離。 他人の課題を自分の課題だと思わないこと。
- 承認欲求を持つ人も自己中心的といえる。
- 共同体感覚。 宇宙全体、過去から未来にかけて、生物も無生物も含む。
- 自らの主観で共同体への貢献を実感することが自分の価値を実感することにつながる。
- 対人関係の基礎は 「信用」 ではなく 「信頼」。 信用に足る客観的事実がなくとも信じること。
感想
そうですね、って感じの内容だった。 「人の悩みは全て対人関係の悩みである」 みたいなやや過激なことも書かれてたけど、基本的には人が生きていくにあたって意識すると良さそうなことが書かれていると感じた。
多分一番重要なのは、行動面と心理面のあり方についての目標だと思う。 「自立すること」 と 「社会と調和して暮らせること」 は当たり前なんだけど大事という話。 承認欲求こじらせてるのとかは止めた方がいい。 心理面については、自分を卑下する必要はないし、周りを無駄に敵視する必要もないという。 基本的に人間は他人にそんなに興味ないんだから、明確に敵視されてる場合以外は他人のことをそんなに気にせず生きていくのがいいと思う。