一角獣は夜に啼く

ただの日記です。

思ってることとか考えたこととか適当に書きます。 主にソフトウェア開発の話題を扱う 「ひだまりソケットは壊れない」 というブログもやってます。

食中毒になったっぽい

金曜日の晩に肉を食べた。 一口食べて生焼けだと気づいた肉があって、「これ食べるとやばい奴かなー」 って思ったんだけど、自分の胃腸への過信と 「生焼けの肉で実際にお腹を壊すのか試してみるのもいいかな (死ぬことはないやろ)」 って気持ちで食べてしまった。

その結果かどうかはわからないけど、土曜日からお腹を壊してしまって熱もちょっと出てる。 具体的な症状としては、高い頻度 (1 時間に 1 回ぐらい?) の水様便、慢性的な (それほどひどくない) 腹痛、そして熱が 37.5 ℃ ぐらい。 多分食中毒になってしまったっぽい。 症状的にはカンピロバクターによるものなのかなー。

「マジで生焼けの肉食べると危ないんだなー」 ということを身をもって体験できて良かった。 (木曜日にも鶏わさ的なものを食べた気がするのでそっちのせいかもしれない。)

ちょっと調べた感じ、重症化しなければ 3 日ぐらいで治るっぽい。 重症化する可能性も結構あってその時はヤバそう。 音信不通になったら食中毒でヤバくなったと思ってもらえれば。

食中毒の症状が出たら、どうすればいい?

  • 下痢やおう吐をしたら、しっかり水分をとりましょう。
  • 自分で勝手に判断して薬を飲むのはやめて、まずはお医者さんにみてもらいましょう。
  • 食べたもの、食品の包装、店のレシート、吐いた物が残っていたら保管しましょう。食中毒の原因を調べたりするのに使います。
食中毒かな?と思ったら:農林水産省

これからの季節は食中毒が増えやすい季節なので、皆様もお気を付けください。

www.gov-online.go.jp

読んだ : なぜ人と組織は変われないのか

なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流 自己変革の理論と実践

なぜ人と組織は変われないのか――ハーバード流 自己変革の理論と実践

ロバート・キーガン著 『なぜ人と組織は変われないのか ―― ハーバード流 自己変革の理論と実践』。 隣のグループのマネージャにオススメしてもらったので読んだ。

感想

  • 結局のところ、表面的な部分だけ見るのではなくて、深い部分まで見ることが重要、という話だと思う。
    • 自己の内省という意味でもそうだし、人と人の関わり、組織全体という意味でも。
  • 「変わりたい」 と意識していても、無意識的な裏の目標があってそれを阻害することがある、というのは 「なるほど」 と感じた。
    • 不安を打ち消すための免疫機構、それを明らかにする免疫マップという考え方も面白い。
  • 根底にある固定観念。 自分にとっての 「当たり前」 なので、それを疑うということ自体が難しいことがあるのだと思う。
    • だからこそ常に 「それってなんでなんだっけ?」 と自分に問いかけたり、「当たり前」 だと思っていることや常識といったものにとらわれない自由な発想をしていきたい。
  • エヴァンゲリオン』 最終話における、自由と不安と不自由とか、固定観念、自己が世界をどう認識しているかということを客観視する、みたいな話に通じる内容。
  • 適応的な課題と技術的な課題の区別みたいなの、ぼんやりと意識はしてたけどちゃんと区別していこう。
  • 成長する組織であるためには、リーダーの姿勢、組織文化として発達志向であることも重要、というのも意識していきたい。
    • 今の会社を考えてみると、発達志向という組織文化はわりとしっかり根付いている気がしていて、それよりは技術的な部分 (制度とか仕組みの部分) が弱いような気もしている。

読書メモ

  • 人の知性は大人になっても成長を続ける。 (30 年前は 「肉体の成長と同じで 20 歳ぐらいで成長は止まって、後は知識や経験が増えるだけ」 だと思われていた。)
  • 人が直面する課題は 「技術的な課題」 と 「適応を要する課題」 に大別される。 現代社会で人が直面するのは、適応を要する課題が多い。 それらは技術の習得では解決できず、解決のためには知性のレベルを高めて思考様式を変容させていく必要がある。
    • 適応を要する課題に対して技術的なアプローチを採るという失敗を犯しがち。
  • 免疫マップを用いることで、適応的な課題の根本的な原因を探るという手法。

大人の知性の話

大人の知性のレベルとしては次の 3 段階が書かれている。 主に主体 (としての思考や感情) と客体 (= 客観視できる自身の思考や感情) の線引きがどこにあるかに応じる。

  • 環境順応型知性 : 環境からどう見られるかや、環境、文化、流派、組織、人間などに順応し、それに忠実に従うことで自我を形成する。
    • 集団思考 (グループシンク) に陥ったりする。
    • 環境に順応するというのはどの段階の知性の人間でもあるような気がしているが、それを認識できるかどうかというのが違いなのかなーという気がする。
  • 自己主導型知性 : 周囲の環境を客観的に見る。 内的な判断基準を確立している。 自分の価値観に基づいて自我の範囲を設定し、管理する。
    • (無意識かもしれないが) 何らかの目標や目的、基本姿勢などを持っており、それがコミュニケーションの前提となる。 情報発信においても、自身の目標や目的を達成することを目的として他者に情報を伝える。
    • 情報の受け取りについても、自身の目標や目的などに応じてフィルタリングする。
  • 自己変容型知性 : 自身のイデオロギーや内的な判断基準をも客観視できる。 対立する複数の考え方の一つに与するのではなく、それらを統合して自我を形成する。
    • 自身の目標や目的を進めることだけでなく、目標や目的自体を見直す余地も含めて他者とのコミュニケーションを行う。
    • 情報のフィルターについても、フィルターそのものも客観視し、フィルターの見直しも必要に応じて行う。

本書において、適応的な課題の解決と知性の段階の関係についてはあまり明確には述べられていないように思うが、おそらくは 適応的な課題を解決するためには、人 (自分自身を含む) のイデオロギーや内的な判断基準といった部分に目を向ける必要がある ため、ここでこのような知性の話がなされるのだと思う。

適応的な課題と免疫マップ

なんらかの解決すべき課題・達成すべき目標があるとき、それを阻害する要因 (阻害行動) を挙げることはできるだろうが、その要因を技術的に排除することが必ずしも適切な解決策とは限らない。 阻害行動をとる理由となる真の目的をあぶりだし、そちらに対するアプローチをとることが必要なことが多い。

そのために、本書では 「免疫マップ」 というものを作る手法が紹介されている。 具体的には、下記の項目を順に明らかにしていくものである。

  • 1 つめの項目として 「改善目標」
  • 2 つめの項目に改善目標を達成することを阻害している 「阻害行動」
  • 3 つめに、阻害行動の要因となる 「裏の目標」
  • 4 つめに、裏の目標の根底にある 「強力な固定観念

具体例として、本書に書かれている 「麻薬系鎮痛薬の処方をめぐる問題」 における、とある看護師の免疫マップを書いておく。

  • 改善目標 : 麻薬系鎮痛薬の処方に関して、病院のルールを徹底する。
  • 阻害行動 : 医師の態度に問題を感じても本人にそれを指摘しない。
  • 裏の目標 : 意志を批判することで、居心地の悪い思いをしたくない。
  • 強力な固定観念 : 意志を批判すれば、医師が腹を立てて自分を避けたり、非難したりするだろう。 職場で居心地の悪い思いをすれば、仕事を楽しめなくなる。

本書のこの麻薬系鎮痛薬の処方をめぐる問題については、医師と看護師のグループがこのような免疫マップを各自で作り、裏の目標・強力な固定観念を認識し、その後数ヶ月にわたってそれらを意識したことで、結果として病院全体で成果を上げられたとのことである。

この例だと、麻薬系鎮痛薬の処方に関してルールを徹底させるために、例えば 「ルール違反に対して強い罰則を設ける」 などは技術的なアプローチと言える。 この例においてはそのような技術的なアプローチは適切ではなく (罰則を設けると逆にルール違反が見えにくくなったりとか、別の問題が出てきたりとかしがち)、適応的なアプローチが適していたのであろう。

なぜ 「免疫マップ」 というのか

阻害行動を起こす要因となる裏の目標は、不安を消し去るためのものである、というのが本書の主張である。 人や会社からの評価や自分に対する悪影響、将来に対する不安といったものを消し去るための 「裏の目標」 があり、それを達成するために 「阻害行動」 が起こされる、というのものである。

正しく働けば不安をうまく取り除ける、まさに 「免疫」 のようなシステムである。 そのため、「免疫マップ」 と呼ばれている。

リーダーはどのように道を示すべきか?

最後に、成長する組織を作るためには、リーダー個人や組織文化として発達志向であることが重要、ということが書かれている。 本当の発達志向の姿勢が満たす要素としては、下記 7 つが挙げられる。

  • 大人になっても成長できるという前提に立つ : 技術的な知識や経験を増やすという意味ではなく、基本的な思考様式そのものも変化していく、という前提。
  • 適切な学習方法を採用する : 研修などで技術を学んで帰ってくる、というような学習方法ではなく、実際の業務を行いながら実験したり、そのような挑戦の結果を共有したりするという感じで、組織学習を日常業務の中に組み込む。
  • 誰もが内に秘めている成長への欲求をはぐくむ : システム全体を変化させるような課題はたいてい適応を要する課題なので、技術的な変化だけでなく自己変容が必要。 各自が、自分を成長させる良い問題に取り組んでいく。
  • 本当の変革には時間がかかることを覚悟する
  • 感情が重要な役割を担っていることを認識する
  • 考え方と行動のどちらも変えるべきだと理解する : 目的を明確にして内省を行い、行動の変化に結び付ける。
  • 安全な場を用意する : 子どもの知性発達の場合と同様、試練と支援の組み合わせが欠かせない。 特に、不安を回避するための免疫機構を変えていくような試練では不安に立ち向かうことになるので、安全な場を用意することは重要である。

Google Home Mini の Wi-Fi 接続が頻繁に切れる件

去年の 12 に購入した Google Home Mini *1、最初の頃は問題なく使えていたのだけど、ここ 1 ヵ月 *2 ぐらい、頻繁に Wi-Fi 接続が切れたり、Play Music からの音楽の再生が止まったりするようになってしまった。 しばらくはそのまま使ってたのだけど、さすがに音楽再生が止まるのに辟易して原因を調べてみた。

Android の Cast ソフトウェアのバグがあった

ググって最初に出てきたのは 『Chromecast 組み込み端末 (Chromecast や Google Home 端末など) と Android 端末を組み合わせて使っている場合に、Android 側の Cast ソフトウェアのバグで Wi-Fi ルーターに不具合が生じうる』 というもの。 どうやらパケットを流しまくってルーターが不具合を起こす模様。

support.google.com

日本語のぺーじもいくつかある。

状況的には割とこの状況に当てはまっていたので、これが原因かな、って思ったのだけど、既にバグ修正は行われているらしく、手元の端末を見ても 「Google Play 開発者サービス」 のバージョンも最新だし、Google Home Mini のファームウェアバージョンも最新だし、ちょっと違うようだった。

ちなみに最新のファームウェアバージョンは下記ページで確認できる。

結局再起動で直った

Google Home Mini のファームウェアは最新になってるけど、再起動はかけてないからそこら辺でなんか不具合出てるのかなー、と思って再起動してみたところ、どうやら直ったっぽい。 再起動は大事。

面倒くさくないように行動を設計する

自分自身の行動の話。

例えば、「電車で通勤するときに本を読もう」 と決めていたとする。 普段はリュックを使っているので、リュックから本を出すためにはリュックを下ろして、チャックを開けて、本を取り出して、チャックを閉める、という流れになる。 これは面倒くさい。 大体電車に乗るときはリュックは下ろすのでそこはまだいいとして、チャックの開け閉めが面倒くさい。

面倒くさくなって本を読む回数が減ってしまう。

最近はリュックとは別に本を持ち運ぶためだけ (というわけではないが) のトートバッグを使っている。 常に口は空いているので、手元のトートバッグから本を取り出すだけで読み始めることができる。 「面倒くさい」 と思うことがないように自分の行動を設計するというのも大事なんじゃなかろうか。

ほんの些細なことが面倒くささを感じさせて行動を阻害する、ということはよくあると思う。 Web やモバイルアプリと言った UI の部分の設計でもこういうことは言えて、たった 1 クリック、たった 1 タップがユーザー行動を変えてしまうということも多いだろう。 多分。 専門家じゃないのでわからないけど。

追記

という話を書いてたら mactkg 氏から 「インタラクションコストとアプローチャビリティ」 の話を紹介してもらった。 まさしくって感じだ。

読んだ : きずなと思いやりが日本をダメにする

Wishlist に入れてたら誕生日プレゼントに貰った。 行動生態学、進化生物学者の長谷川眞理子さんと社会心理学者の山岸俊男さんの対談がもとになっている 『きずなと思いやりが日本をダメにする』。

「社会を変えるために心がまえを説くのは効果的な方法ではない」 (政治家が心がまえを説いているようではだめで、社会制度を変えることが効果的である) というような話から始まり、人間の脳が大きくなった理由として進化生物学の視点で 「社会を維持するために知性が必要だったから」 ということが語られる。 その後は人と社会の在り方について、いじめや差別、現代の日本社会といったテーマで語られる。

対談なせいかあまり話にまとまりがなかったり、研究の紹介があっても参照がない箇所もあったり、対談している 2 人の主観がやや入りすぎだと感じる部分も多くて、知識を得るにはやや不向きな書籍である。 一方で、読み物としては面白いし、様々な話が散らばっているので、気づきとして得られるものは多くある。

エドワード・L・デシ氏の 『人を伸ばす力 ― 内発と自律のすすめ』 (感想記事) やジリアン・テット氏の 『サイロ・エフェクト』 で出てくるような話を、進化生物学や社会心理学の視点から眺めることができたという点で、個人的には面白い書籍だった。

面白かった話

特に自分にとって興味深かった話をいくつか。

少子化問題・ヒトは共同繁殖の動物

動物の生涯における、自己投資・配偶者選択・子育ての 3 つに対するエネルギーのかけ方の割合を見ると、ヒトは他の動物に比べて子育てにかけるエネルギーが非常に高い。 ヒト以外の動物は、産みっぱなし、あるいは子育てをするのは親だけ、という形なのが基本だが、ヒトの子育ては親だけでは到底できない。 それなのになぜヒトが存続できているかというと、ヒトは共同繁殖を行っているからだ、という話。 すなわち、親以外も子育てに参加する、という。 具体的にはおばあさんだったり、社会の周りの人だったり。

グアテマラにはドゥーラという習慣がある。 ドゥーラというのは出産の際、産婦と一緒に居て、話しかけたり激励したりする役割の人らしい *1。 そのドゥーラが居る場合と居ない場合とでは、出産時の正常分娩の割合が全然違ったという調査結果があって、ドゥーラという人の存在が産婦に対して 「社会的なサポートがある」 ということを感じさせるのではないか (逆にドゥーラが居ないと 「社会的なサポートがないところでは産まない」 という生理的メカニズムが働くのではないか) という仮説が述べられていた。

社会脳仮説

サバンナで生き残るために、集団内で上手に生きていくための知恵が必要だったから脳が発達した、というのが社会脳仮説。 らしい。 同じ空間で、他者と協力し合って生きていくための知性である。 言葉についても、言葉を交わすのはグルーミング (サルの毛づくろい) と同じようなことで、集団を維持するためのものだ、というのを人類学者のロビン・ダンバーが言ってたとか。

ダンバーはダンバー数という仮説も提唱していて、霊長類の集団の大きさは脳の新皮質のサイズに比例していて、人間の場合は集団? 友達? の数としては 150 人ぐらいが上限ではないか、というのがダンバー数

人類進化の謎を解き明かす

人類進化の謎を解き明かす

心の理論 (Theory of mind)

『他の人が何かの行動をしたときに、その原因はその人の内面、つまり心にあると推定する心の働きのことを 「心の理論」』 と言うらしい。 「心」 って言うとそもそも心とは何なのか、みたいな気持ちになるのだけど、要は 「相手も自分と同じように感情があって、思考している」 と考えることができることが 「心の理論」 ってことなのかな、という解釈している。 これにより、他者の頭の中にも自分と同じように思考や観念 (心的表象) が存在していると認識し、他者と自分の頭の中の状態をすり合わせることができる。 そういうことができるからこそ、他の動物にはできない 「世界の状態を描写する」 ことができるのであろう、という風に語られている。

この心の理論により、他者に共感するとか心を読むといったことが可能で、このことが社会を形作ることを可能にしている。

裏切り者を探知する知性

人が社会を作って協力し合うようになると、当然ながら他人の善意にただ乗りする個体が利益を得るようになって、社会の残りの構成員が不利益を被るようになってしまう。 そういう人間を見つけるための知性も発達させてきたと考えられている。 論理学的な問題も、社会契約を守っているかどうかを調べるような表現になっていれば (表現が違うだけの同じ問題と比べて) 正答率がはるかに高くなる、という研究結果もある。 (ウェイソンの 4 枚カード問題。)

秩序問題と六種の道徳律

社会を形作るうえで、メンバーに規則をどう守らせるか、というのが重要な課題である。 このうち、個人の利益を優先すると規則を破ることになるような状況 *2 については 「秩序問題」 として考えられる。

人が生得的に内在している 6 つの道徳律 (<ケア/危害> <公正/欺瞞> <忠誠/背信> <権威/転覆> <神聖/堕落> <自由/抑圧>) は、この秩序問題を解消するために発達してきたものではないか、と述べられている。 さらに、本能的な道徳感情が本体で、理性的な判断は後付けである、みたいな話もある。 (ハイトの “The Emotional Dog and Its Rational Tail” (直感的な犬と理性的な尻尾)。)

具体的には、「殺菌消毒したゴキブリを茶こしでリンゴジュースに付けたとして、(衛生的には問題ないと理性的には理解していても) そのジュースを飲みたくないと思う人が多い」 とか、「(避妊しており、お互いの合意の下であったとしても) 兄妹でのセックスに対して忌避感情を抱く人が多い」 といった、ハイトの論文の内容が紹介されていた。 確かにゴキブリはちょっとなー、という気持ちはある。 ハエとかコガネムシとかそこらへんならいいんだけど、なんでゴキブリに対してあんな気持ちになるんだろうね。

これらの道徳律は序列を作ることにつながるもので、現代社会においては 7 つめの道徳律 <平等> が大事になってくるのではないか、ということも書かれていた。

差別と偏見

山岸さんの考えでは、「差別と偏見は分けて考えるべき。 一般的に 『差別は偏見から生まれる』 と考えられているが、差別の原因は偏見ではない」 とのこと。 これはもちろんそうで、必ずしもすべての差別が偏見によって起こっているわけではないはず。 一方で、偏見が原因の差別もあると私は思っていて、特に統計上は合理的であろうと考えられる選択が差別になっている、というような状況では偏見が原因になっていることが多いのではないか。 (例えば 「この人は○○で、隣人とトラブルを起こす可能性が高いから家を貸さない」 みたいなのは、統計上は合理的かもしれないけど個々の事象について見れば偏見であり、それが差別になっている、という状況だと思う。)

ドーパミンと好奇心

神経伝達物質ドーパミンの受容体のうち、「D4」 と呼ばれる受容体が新規性追求と関係しているらしい。 それでもって D4 受容体の精算を制御する DRD4 遺伝子の長さが長い人ほど新規性追求の傾向が強まるらしい。 日本人にはあまり長い人はおらず、アメリカの白人には長い人が多い、とか。

相互協調性と独立性

相互協調性、と言ったときに、「何かの問題について、前向きな意識でもって集団内で協力して物事を解決する」 というものもあるが、「波風を起こさないように行動する」 (いわゆる 「空気を読む」) という後ろ向きなものもある。 行動だけを見ているとなかなか見分けがつかない。

独立性についても同様に 2 種類、「ポジティブ・インディペンデンス」 と 「ネガティブ・インディペンデンス」 がある。 前者は積極的に他者と関わりつつも、自己主張をしっかりしていくというもの。 後者は他者との関わりに消極的であるというもの。

ちょっと軸は違うけど、『人を伸ばす力』 に書かれていた 「自律性と独立性は異なるものである」 という話に通じるものがある。

人を伸ばす力―内発と自律のすすめ

人を伸ばす力―内発と自律のすすめ

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*1:産婦と初対面であることもあるらしい。

*2:規則としてはゴミ出しの日が決まっているけど前日から出しておけばその人にとっては楽だし特に罰則もない、みたいな状況。