Zaim で振り返る 2017 年 (から過去 3 年分) の収支 (転職・上京前後の相対比較)
2018 年になりましたね。 明けましておめでとうございます! 私は家計簿を付けるのに Zaim を使っていて、ちょうど 2017 年の締めの記入を昨日していました。
Zaim だと年単位のグラフで過去 3 年分をまとめて見ることができて、年単位の収支の変化が見えてなかなか面白いです。 それを見ていて、「ちょうど転職・上京を真ん中にして *1、転職・上京前後を相対比較できるなー」 と思ったので収入と支出のグラフを公開してみます。 (生のスクショを貼ってるだけなので見にくいですが、グラフ自体はさほど重要ではないのでご容赦を。)
転職や上京を考えている人の一つの検討材料になれば。
前置き : 報酬を動機づけに用いるべきではない
ちなみに、仕事に関して報酬を動機づけに用いるべきではないと思っています。 一方で、適切な評価のために適切な報酬は必要であります。 (参考 : 『読んだ: 人を伸ばす力 ― 内発と自律のすすめ - 一角獣は夜に啼く』)
ここではお金のことばかり話しますが、報酬を動機づけにすべきでないことは頭の片隅に入れておいてください。
収入の部 (転職の話)
収入の話ってなかなかしづらいですが、給料を隠すことで雇用側と被雇用側の情報格差が生じるとか、差別的な待遇に繋がりやすいという話があります (『デビッド・バーカス: あなたが同僚の給料を知るべき理由 | TED Talk』) し、給料の話をすることで IT 業界全体の労働者の待遇改善に繋げようみたいな動きもあります。 なので、収入の話は皆でやっていきましょう。 最近だと 『IT屋お給料リレー Advent Calendar 2017 - Qiita』 (まとめ) というアドベントカレンダーがあり、興味深かったです。
んで私がどういう感じだったかということこういう感じ。
2015 年が前職、2016 年は前職と現職が混ざってて、2017 年が現職。 2015 年については少し仕事を休んでいたので前職の年収を完全には反映してないのですが、「その他」 の部分も含んで 1 割増しぐらい (= 真ん中の横線あたり) で見てもらえると大体 (2015 年当時の) 年収相当になります。
現職の 「給与所得」 が大体前職の年収 (賞与や各種手当込み) 相当で、現職ではそこに 「賞与」 が乗る分年収が上がったという感じですね。 大体 1.4 倍ぐらいです *2。 あと 「事業所得」 *3 と 「評価損益」 *4 でちょっとだけ収入が上がっています。
転職の際、こちらの希望年収としては 「前職の年収 + 東京の物価が高いのを考慮した分 + α」 ぐらいを提示したのですが、さらに高い金額を提示してもらってこんな感じになりました。
何が言いたいかというと
今の仕事で、自分の成果や能力に見合った報酬を受け取っていないと感じている貴方! 転職してみるのも一つの方法です! 私の例 *5 のように、転職時に年収が上がることもあります *6。 初めての転職って結構不安だったり緊張したりするものですが、実際に転職すると複数の環境を知っていることの強みを出せたり *7、人脈が広がったりして結構良いものです。
そして、転職先として是非弊社はどうでしょうか!! 事業内容を見ても社会的に意義があるし面白いですよ! JVM 言語 (Scala、Kotlin、Java) でのサーバーサイドや Rails、Android アプリ、iOS アプリといったアプリケーションエンジニアやインフラエンジニア、データ基盤エンジニアなどを募集中です! (興味があったら Twitter の DM なりなんなりでお声がけください!) *8
交渉とか苦手だから待遇に不満を持った時点で辞める種類の人間なんだけど、収入をあげることを目的にするなら交渉するのがいいんだろうなー https://t.co/4GNMTb4QP1
— Nobuoka Yu (@nobuoka) 2017年12月26日
実際問題社内でネゴるより社外で値段つけてもらった方が手っ取り早く高い値がつくことない?
— ひー (@theyakshaver) 2017年12月26日
確かに……!
弊チームの人へ
弊チーム (or 弊社) の人でこの記事を見た貴方! もし 「適切な報酬を受け取っていないと感じているものの自分で給与交渉とかもしづらい」 という場合は転職する前にまず私に相談してください! (私には何の権限もないけど) 相談に乗ったり交渉の手助けをしたりはできるし、していきたいと思ってます! *9 *10
世の中的に新卒で入社した人はなかなか給料が上がらないみたいな風潮があるけど、弊社の場合はいわゆる新卒テーブルに縛られてどうしようもないみたいなことはないっぽい気がする *11 ので、とりあえず相談していきましょう。
- 作者: ランプルゥ A,コルソン A,奥村哲史
- 出版社/メーカー: 白桃書房
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支出の部 (上京の話)
転職に合わせて関西 (奈良・京都) から東京に引っ越したので、「東京で暮らすのって実際どの程度費用がかさむのか」 というのも出しておきます。
2015 年が京都駅の近くで一人暮らししていた時のもの。 2016 年は京都での一人暮らしと奈良の実家での生活と東京での一人暮らしが混ざってて、2017 年は東京での一人暮らし *12。
2017 年を見ると、収入が増えた分 「税金」 (= 税金・社会保障費) が増えたのと、東京に移って 「住まい」 (主に家賃) が増えたという感じですね。 転職の際に 2017 年 5 月までの住民税をまとめて納めたので、グラフの 2017 年の 「税金」 は実質的な税金より低めになってるぐらいです。 (その分 2016 年の 「税金」 が実質的な税金より高くなってます。) 家賃は 1.7 倍ぐらいになったのですが、もともと築 20 年ぐらいの 6、7 帖程度のワンルームだったのが新築の 10 帖弱の部屋 + キッチンの 1K になったというものなので、単純な比較はできません。 東京ではおそらく住む場所によって家賃がだいぶ違っていて、23 区内でも場所を選べばおそらく京都市内の 1、2 割高いぐらいの家賃で家を探せると思います。
広島と比べると 2 倍ぐらいという話 (『地方の田舎者が東京に一年住んでわかったこと - そーだいなるらくがき帳』) もあります。 たぶん奈良県内 (それも場所によると思うけど) と比べても 2 倍弱ぐらいで考えた方がいいかもしれません。 特に大きな家になるとその傾向が高い気がします *13。
東京に移ってからライブに誘ってもらう頻度が上がったので、その分 「エンタメ」 も増えました。 「交際費」 も少し増えたかな、という感じですが、多分もともと人づきあいが少なかった人間なので、一般的な人間の水準になったのだと思います。
「食費」 は 1、2 割上がったぐらいですね。 多分外食が多い場合は東京に移ると食費ももっと増えると思うのですが、スーパーで売っているものを見ると京都も東京もさほど物価の違いはなくて、自炊をしていると食費はさほど変わらない気がします。 (これも家賃と一緒で東京の中でも地域差が大きいかもしれません。 いずれにせよ、奈良と比べると京都も東京も物価は高いですね……。)
そんな感じで、基本的には東京に行くと (同じ生活水準だと) 京都市内と比べて 1、2 割ほど費用がかさむ (東京に居るとイベントが多くてそれに参加することでさらに支出が増える、みたいなのはある)、というのが実感です。 あくまで一人暮らしの場合の実感なので、家族が居るとまた違ってくるかもしれません。
収支全体を見て
転職して東京に引っ越したので支出が増えた一方で収入も増えたので、収支全体としては正の方向に動きました。 多分一人暮らしでもともとの収入がそんなに高くない場合、東京に出た方が収支全体を正の方向に動かせると思います。 一方で家族がいると地方の方がいいかもしれませんね。
それでは 2018 年も流動性を高めて市場全体で報酬が適正な方向に動くように働きかけていきましょう! 皆様にとって良い 1 年となりますよう。
*1:2016 年 8 月に関西から関東に引っ越し、2016 年 9 月に転職した。
*2:さらに言うと前職では退職金がなくて現職は退職金が出たりするので、グラフで見る以上に待遇の差はありそう。
*3:現職は副業可能なので。
*4:最近は仮想通貨などでリスクを取って大きな評価益を得ている人も居そうですね。
*5:「私の例」 というのはあくまで私の年収が上がったことだけを言っているのであって、前職の給料に不満を持っていたというわけではありません。
*6:逆に適正な報酬を貰っていないと感じていたが、実際には市場の相場平均程度の報酬を貰っていることがわかったりもしますね。
*7:視野が広がったり、違う文化からの視点を持ち込める、など。
*8:弊社というのがどこか知ってる人向けの案内です。
*9:自分自身が 「不満を持った段階で (社内の人に相談したりせずに) 転職を決める」 みたいな種類の人間なので、そういうのを防ぎたい気持ちがある。
*10:一方で若者にはいろんな経験を積んで欲しいなとも思ってるので、そういう意味では転職するのを応援したい気持ちもあって、わりと中立的に相談に乗ります。
*11:新卒 1 年目とか 2 年目とかで転職時の私と同水準の給料の人も居るっぽい?
*12:まだ確定申告をしていないので、税金まわりなどはまだ完全なものではないですが、おおよそのものとしては。
*13:地方は大きな家がだいぶ安かったりする。